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月刊誌 指導と評価

2011年 7月号
  1. 2011年 7月号  Vol.57-7 No.679  定価:450円
特集
  • 心の居場所になる学級経営・学校経営
  • 【在庫なし】
  • 特集

    心の居場所の重要性と学級経営、学校経営
    東京成徳大学大学院特任教授  中野 良顯

    ★いじめ・暴力・不登校の最新データは、学校が魅力ある場所ではないことを示している。
    ★学校を「心の居場所・絆づくりの場」にし、不登校などを減らさなければならない。
    ★不登校は「心の問題」とされ、心の教室や適応指導教室を設置し、スクールカウンセラーや相談員を雇用して心の成長を図る方法が試された。このシステムでは不登校の数は減らせなかった。
    ★代わって登場したのが、通常の学級を心の居場所にする魅力ある学校づくり。不登校支援は、ー匆馘自立を目標にする生き方の支援、∀携ネットワークによる対応、B圓弔茲蠕儷謀に働きかけ、げ板蹐龍軌蚓篭化、が望ましい。
    ★魅力ある学校づくりの先駆的実践に千葉県ピアサポートプログラムがある。

    ガイダンスカリキュラムによる成長促進型生徒指導と準拠集団の形成
    東京理科大学教授  八並 光俊

    ★文部科学省より、生徒指導の基本書として『生徒指導提要』(二〇一〇)が刊行された。新しい生徒指導モデルでは、「成長を促す指導」、「予防的な指導」、「課題解決的な指導」の3つの指導が示された。
    ★「成長を促す指導」、すなわち、成長促進型生徒指導が、現在学校現場で注目されつつある。この成長促進型生徒指導の一つが、ガイダンスカリキュラムである。ガイダンスカリキュラムは、児童生徒が学校生活や社会生活で必要となる基礎的な知識やスキルの育成や個性の伸張を目的としている。
    ★ガイダンスカリキュラムの最大の教育効果は、学級の準拠集団化にある。信頼的で支持的な学級集団づくりは、すべての教育活動の基盤となる。

    ガイダンス・カリキュラムの力−依存的なあり様から主体的なあり様へ
    あいあいネットワークofHRS  深美 隆司

    ★さまざまなグループ・アプローチからガイダンス・カリキュラムが生まれた。
    ★松原第七中学校では人間関係学科というガイダンス・カリキュラムを実施して成果を上げてきた。
    ★依存的なあり様から主体的なあり様への育成をめざす教育がいじめ・不登校をなくしていく。

    学校規模で取り組む学級集団づくり
    新潟県魚沼市教育委員会統括指導主事  伊佐貢一

    ★親和的な学級集団において、子どもは学級の中に心の居場所を見つけることができる。親和的な学級集団は、「ルール」と「ふれあい」の確立によって育成される(Q−Uの理論)。
    ★親和的な学級集団の育成は、学力向上や特別支援教育をめぐる問題、いじめなど今日的な重要課題を解決する鍵を握っている。
    ★学校規模で学級集団づくりに取り組む必要がある。具体的な取組として「学級づくりの校内研修」と「全校一斉方式ソーシャルスキル教育」を紹介する。   
    ★「高学年の壁」をつくらないためには、低学年の時から親和的な学級集団の中で好ましい集団体験を積み重ねることが大切である。

    中学校の学級経営の基本
    早稲田大学講師  小野寺正己

    ★ギャングエイジの喪失がいわれすでに何年もたつ。現在の中学生は、チャムグループからピュアグループへの移行も遅れているといえる。
    ★だからこそ、学校や学級の存在意義は高まっている。学校や学級が心の居場所となり、そこをベースキャンプ地とすることで中学生の発達課題を達成させられると考えるからである。
    ★心の居場所となる学校や学級をつくるための基本は、組織の中に「ルール」と「リレーション」の双方を確立させることである。そこで、この2つをバランスよく確立させるための具体的な方法と、その方法を講じるための基礎となるアセスメントについて紹介する。

    日々の実践で大切にしたいこと〜共に学び合う教師集団の堅持〜
    さとえ学園小学校科長  渡邊和弘

    ★本学園の建学の精神「人間(にんげん)是(これ)宝(たから)」の教育は、子どもたち一人一人の個性をかけがえのないものとして尊重し、内在する可能性の開発に努め、その伸長を図ることを目的としている。
    ★子どもたち一人一人を多面的、継続的に「まるごと」とらえられる教師集団でありつづけるために、日々の実践で大切にしたいことを明確に位置づけている。
    ★〇劼匹發燭前貎涌貎佑紡个垢覿技佞旅修┐里△衒、教える側(教師)に立つ指導ではなく、子どもの側に立つ教師集団の堅持、子どもたちをより多面的に見ることのできる複合型教育への取組みにおいて、教師の深化した共通認識が、心の居場所となる学級経営や学校経営の中核であると考える。

    ともにかがやく学校パワーアップ作戦−心の居場所になる学校経営
    東京都荒川区立汐入東小学校長  羽中田彩記子

    ★学校が子どもたちの心の居場所となるためには、まず、価値ある学び舎としての機能を充分に備えていることである。学ぶ喜びは、子どもたちの将来への明るい道筋を照らす。一人一人の子どものニーズに合った学習環境をつくること、そして、キャリア教育を基盤として自分の将来に夢をもち、自分に自信がもてる学びを用意していくことを大切にしている。
    ★次に、「言語活動を充実」させ、思考力・表現力を高め、自分で考え、自分の思いを自分の言葉で、互いに表現し合える能力を高めていくことである。
    ★さらに、「創造性を高める教育活動」を通して自分のもつ力を肯定的に自覚し、コミュニケーション能力を高める活動を進めている。一人一人の子供たちを輝かせるために本校全教職員が力を合わせて取り組む教育活動の一端を紹介する。

    連載

    教室でできる特別支援教育(4)こんな時、どうする?学校現場の悩みQ&A5 名城大学教授
    曽山和彦
    これからの小学校国語の授業づくり(4)「読むこと」4年生−説明文 筑波大学附属小学校教諭
    白石 範孝
    坪田耕三先生の基礎・基本を学ぶ小学校算数の授業づくり 「わかる」と「できる」基礎・基本の考え方(61)−小学校六年、分数をかける計算 青山学院大学教授
    坪田 耕三
    これからの小学校社会科の授業づくり(2)4年生 東北福祉大学特任教授
    有田 和正
    PISA2009年調査国際結果の解釈と教育改善(3)科学的リテラシー 国立教育政策研究所教育課程研究センター基礎研究部長
    猿田 祐嗣
    教師のための発達心理学(4)小学生の社会性の発達 関東学院大学准教授
    鈴木公基
    中学校外国語科の評価(4)「聞くこと」「話すこと」の言語活動とその評価 さいたま市立南浦和中学校教頭
    柳澤登紀男
    学校の法律相談(4)知能検査の結果を知らせるべきか 国立教育政策研究所名誉所員
    菱村幸彦
    小学校英語活動のポイント(27)PDCAサイクルによる「外国語活動」の運営の在り方と方法−その7(指導案作成の基本3) 国立教育政策研究所名誉所員
    渡邉 寛治
    だんわしつ/東日本大震災に遭った児童生徒の受け入れと心のケア 佐賀県武雄市立武雄小学校長、臨床心理士
    光武充雄
    ひとりごと/あっ その笑顔だ 元公立中学校教諭
    吉冨 久人