トップ > 指導と評価 > 2013年 5月号

月刊誌 指導と評価

2013年 5月号
  1. 2013年 5月号  Vol.59-5 No.701  定価:450円
特集
  • 学校におけるICT活用
  • 【在庫なし】
  • 特集

    学校におけるICTの活用
    横浜国立大学教授  野中陽一

    ★教育の情報化は、「教科指導におけるICT活用」、「情報教育」、「校務の情報化」の3つを指している。まず、取り組まなければならないのは「教科指導におけるICT活用」であり、普通教室にICT機器を常設し、日常的な活用を普及、定着させることである。段階的にICT活用を進めることにより、授業を改善し、学力の向上を図る。情報活用能力の育成は、情報活用能力に深く関連している各教科の単元の目標や内容、学習活動を抽出し、情報教育のカリキュラムとして実践することが現実的である。校務の情報化を含め、教育の情報化の3つの要素を相互に関連づけながら、学校全体の情報化を進めることが求められる。

    我が校のICT活用-肩ひじ張らずにICT活用
    登米市立北方小学校  宮城県

    ★北方小学校のICT活用は「肩ひじ張らずにICT活用」を掲げている。キーワードは「だれでもできる、長続きする」ICT活用である。
    ★高度な技術や高額な機器を使って授業づくりを行うわけではない。「ICTはツールの一つ」と考え、 ICTを効果的に活用できる方法を教師が工夫をしている。児童一人一人が「おもしろそう。」「できるかも。」「やってみよう。」と学習意欲を高め、「分かった。」という学ぶ喜びを味わえるような授業を目指しながら・・・。

    我が校のICT活用-児童主体型の授業へ
    東京都港区立赤坂小学校長・前港区立青山小学校長  曽根節子

    ★五年前からICTを活用するようになった理由は、児童の学力向上を図るために教師主導型の授業から児童主体型の授業に変換するためである。
    ★必要な情報を主体的に収集・判断・処理・創造・表現・発信・伝達できる能力を育むようにICTを活用した授業を展開している。(主にデジタルペン・タブレットPC・個別学習支援の事例)
    ★小規模校が先導的にICTを活用した授業を推進できたのは、学校・家庭・地域・行政・企業のチーム力の賜物である。

    我が校のICT活用−活用のポイントは、ICTの常設と周辺整備にある
    北海道札幌市立幌西小学校長  新保元康

    ★ICT活用の最大のポイントは常設である。常設するとしないでは稼働率が大幅に異なる。
    ★また、ICTを導入しただけでは、教育の情報化の目的である「教育の質の向上」は達成できない。導入は入口にすぎない。
    ★導入後、まず大切なのは、ICTを使いやすい周辺環境の整備である。また、校務の効率化のためには校務システムの導入に伴い、業務内容を見直したり、流れを改善したりすることが不可欠である。

    あらゆる場面で浸透しつつあるICT活用
    愛知県小牧市立小牧中学校長  玉置 崇

    ★小牧市では「だれでも気軽に使え、一人一人の結びつきを確かにし、学びを豊かにする」をICT導入ビジョンとしている。
    ★指導者用デジタル教科書が導入後、教室や手元のコンピュータからすぐに使えるようになっているので、日常的に授業で活用している。
    ★情報モラル教育は、教職員も保護者もついていけない状況が生じている。有識者を招いて、保護者とともに教職員が学ぶ会を実施した。
    ★校務の情報化については、すでに活用定着段階を通りすぎ、当たり前の状況になっているので、管理職として価値づけを意識している。

    電子黒板を活用した理科の授業
    筑波大学附属小学校教諭  佐々木昭弘

    ★電子黒板を安易に使うと、指導効果が高まらないばかりか、指導の機会を失ってしまうことに成りかねない。「見えないものが見えるようになる」指導効果を高めるために、電子黒板をいかに活用するかを考えることが大切である。
    ★電子黒板による実験データの集計、グラフ化は、「見えないものが見えるようになる」指導効果を高めるうえで大変有効である。
    ★タブレット端末とのリンクができれば、その指導効果はさらに高まるうえに、さまざまな観察・実験場面での活用が期待できる。

    情報化に逆行する日本の教育が学力低下を招く
    相愛大学教授・慶應義塾大学名誉教授  大岩 元

    ★情報技術が、人間社会の在り方を大きく変え、その結果として教育も大きく変わりはじめている。情報技術の利用に熱心な日本では、大規模な客観試験が行われるようになり、社会で必要とされる、自分の力で考える力を養う教育が行われなくなってしまった。コンピュータの本質を理解するには、それを使うだけでは不十分で、自分でプログラムを書いてみるのが最もよい方法である。これには、ただ書くだけでなく、その意味を日本語で理解できる、論理教育としての日本語プログラミングが有効である。

    連載

    特別支援教育のさらなる充実を求めて(2)ADHDの特徴と支援 宮城学院女子大学教授
    梅田真理
    学級づくりと特別活動(1)特別活動を中核に据えて取り組む学級づくり 文部科学省視学官
    杉田 洋
    学校の法律問題(2)体罰と愛の鞭の間 日本女子大学教授
    坂田 仰
    わたしたちの学校づくり(1)小中一貫教育における人間関係形成能力の育成(マナー検定小中九学年の継続的実践をめざして) 佐賀県佐賀市立川副中学校長
    池之上義宏
    評価を指導に生かす(1)観点「思考・判断・表現」の実践的評価の取組 前愛知県知立市立来迎寺小学校教務主任
    島原 洋
    小中学校外国語教育のあり方(2)外国語活動の指導のあり方 文部科学省初等中等教育局教科調査官
    直山木綿子
    小中学校国語の授業づくり(2)中学校「読むこと」/「言語活動研究を踏まえた授業づくりを」−「君は『最後の晩餐』を知っているか」 お茶の水女子大学附属中学校教諭
    宗我部 義則
    どうする?小学校図画工作の授業(1)小学校図画工作科の現状と問題点 東京学芸大学准教授
    西村 徳行
    教材で子どもが輝く小学校社会科の授業(2)スカイツリーから何が見えるか?塔から見える範囲も広いが、足下から地下、商業施設など多種多様なものが見える 東北福祉大学特任教授
    有田 和正
    小学校算数の発展・応用を学ぶ授業をつくる(9)2年 青山学院大学教授
    坪田 耕三
    小学校理科の授業づくり(14)5年B(1)「植物の発芽、成長、結実」 文部科学省教科調査官
    村山哲哉
    教育測定・統計入門(14)相関係数に関する検定(その2) 法政大学教授
    服部 環
    だんわしつ/「道徳を教科に、評価は行わない」と聞いて 文教大学学園長・応用教育研究所長
    石田 恒好
    ひとりごと/久しぶりの日曜日 元公立中学校教諭
    吉冨 久人