月刊誌 指導と評価

2021年 4月号
  1. 2021年 4月号 vol.67-4 No.796  定価:450円
特集
❶3つの資質・能力の評価の実際(1)❷フレッシュ教員をどう支えるか
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特集

❶3つの資質・能力の評価の実際(1)/中学校国語科における授業づくりと評価の具体的方法:単元「私の中の『メロス』」より

文教大学教授  藤森裕治

★中学校国語科を対象に、3つの資質・能力に基づく授業の構想からの評価までの具体的な手順を、5段階で具体的に例示する。学年は2年生とし、想定される学習者の実態を念頭に、「行為や出来事の意図を吟味し、他者を公平・公正に信頼することのできる言語人格の育成」を目標に据えた。素材は太宰治の「走れメロス」である。評価は総括的評価に焦点を当て、資質・能力の達成度を測定するテスト形式を例示した。

❶3つの資質・能力の評価の実際(1)/社会科-教科固有の「知識・技能」と「思考・判断・表現」を問う-説明における見方・考え方の根拠となる概念の使用-

大阪教育大学教授  峯 明秀

★社会的な見方・考え方は、社会的事象等を見たり考えたりする際の視点や方法であり、時間、空間、相互関係等の視点に着目して事実等に関する知識を習得し、それらを比較、関連付けなどして考察・構想し、特色や意味、理論などの概念等に関する知識を身に付けるために必要となる。
★観点別学習状況の評価は、表出された説明における見方・考え方の根拠となる教科固有の概念の現実場面での使用をみる。

❶3つの資質・能力の評価の実際(1)/小学校算数

文部科学省教科調査官  笠井 健一

★小学校算数科では、新たに小学校学習指導要領に「知識及び技能」、「思考力、判断力、表現力等」として整理された内容等をもとに評価を行う。単元の評価規準は『「指導と評価の一体化」のための学習評価に関する参考資料【小学校算数】』に示されている「具体的な内容のまとまりごとの評価規準」をもとに作成する。実際の指導と評価の計画では、単元の評価規準より細かな評価規準を設定しないことで、従来より評価する場面や時期を精選することが可能となった。このことを第3学年の単元「□を使った式」で述べる。

❶3つの資質・能力の評価の実際(1)/中学校英語-「知識・技能」及び「思考・判断・表現」の具体的な評価方法-

東京都千代田区立九段中等教育学校主任教諭  本多敏幸

★3観点のうち、「知識・技能」と「思考・判断・表現」の観点の評価について確認する。
★令和3年度版の文部科学省検定済教科書から1単元を選び、単元の目標や評価規準のつくり方の例を示す。さらに、2つの観点の評価方法について具体的に述べる。とくに「話すこと〔やり取り〕」のパフォーマンステスト及び「書くこと」の作品の評価について、ルーブリックを用いた方法を述べる。

❶3つの資質・能力の評価の実際(1)/中学校音楽科で「知識・技能」「思考・判断・表現」をこう評価する

埼玉大学附属中学校副校長  佐藤太一

★音楽科の新たな評価の観点「知識」は、題材に応じて「思考・判断・表現」の観点の評価の入口と位置付けることで、2つの観点を関連させながら評価することは有効である。
★「生徒の思考・判断のよりどころとなる主な音楽を形づくっている要素」は、生徒が知覚・感受をする際の重要な視点である。生徒の実態に合わせて厳選し、「知識・技能」と「思考・判断・表現」を関連させながら指導と評価を工夫することが大切である。

❶3つの資質・能力の評価の実際(1)/中学校技術家庭(技術分野)

筑波大学附属中学校教諭  多田義男

★構成内容が大きく変わった第1、2観点について、情報の技術D(4)「社会の発展と技術」の単元を例に、観点別評価の具体例を紹介する。実際に授業で取り組んだワークシートの記述をもとに、観点ごとの読み取りのポイントを示す。

❶3つの資質・能力の評価の実際(1)/小学校体育で「知識・技能」「思考・判断・表現」をこう評価する

埼玉大学附属小学校校内教頭(主幹教諭)  森田哲史

★新学習指導要領において、小学校体育では構成内容に変更があった。本稿では、第5学年の体つくり運動領域の実践例をあげて、「知識・技能」「思考・判断・表現」の評価について具体を示していく。
★評価のための指導ではなく、指導のための評価である。つまずいている子をそのままにするのではなく、どうしたらよいかを考え教師の指導を改善する評価としたい。

❷フレッシュ教員をどう支えるか/新規採用・転入教員をどう支えるか

共栄大学教授  和井田 節子

★各種の調査結果から、新規採用や異動したばかりの教職員はとくに精神的な調子を崩しやすいことがわかっている。教職を魅力あるものと感じられるように、授業づくりの支援や学校改善への関与を通じて、専門性の発達を支えることが大切である。

❷フレッシュ教員をどう支えるか/教員研修センターによる新規採用教員の支援

石川県教員総合研修センター  高野真一

★「若手教員早期育成プログラム」による充実した校内研修体制の構築は、現場での実践的指導力に直接結びついている。
★「初任者研修でのさまざまな支援」は、教員としての資質能力の向上とともに、新規採用教員の居場所づくりや絆づくりにつながっている。
★個に応じた支援を行う「学びの交流支援室」は、新規採用教員にとって安心して語り合える居場所となっている。

❷フレッシュ教員をどう支えるか/学校現場における新規採用教員の支援

東京都立七生特別支援学校指導教諭  鈴木敏成

★コロナ禍で先の見えにくい状況であるが、フレッシュな人材を、校内での支援を充実させて大切に育成したい。新規採用教員への校内支援、とくに若手教員が悩むことの多い授業づくりについては、校内で支援体制を構築し、だれに相談できるか明確にすることが大切である。また、子どもの様子をよく理解している複数の教員でかかわり支援できる体制をつくり、子どもの実態を踏まえたアドバイスを受けることができるようにしたい。

❷フレッシュ教員をどう支えるか/キャリアを積んだ転入教員をどう支えるか

富士大学客員教授  根田真江 

★転勤による職場環境の変化は、ストレスを生じやすい出来事となっている。キャリアを積んだ教員が新しい職場に適応するための支援の視点として、職場環境の変化に配慮した①道具的支援(教材、印刷機の使い方、職員や子どもの情報提供等)と②情緒的支援(温かい雰囲気づくり、個別サポート等)が求められると考えられる。
★また、転入教員が新しい職場で新戦力となるためには、受け入れる側の職場環境が良好であることが必要で、教師集団にふれあいのある人間関係と協働するシステムが構築されていることが望まれる。

❷フレッシュ教員をどう支えるか/新規採用・転入教員のメンタルヘルス支援

三楽病院精神神経科部長  真金薫子

★公立学校教員の病気休職(病気休暇終了後の休業)者数はここ十年余り高水準を維持し、改善の兆しが見えない。休職にいたる精神疾患発症の契機の1つに「新規採用」と「異動」があり、休職者の過半数が異動後2年以内に休職開始している。新規採用や転入後の職場不適応予防は、教員の精神疾患発症および休職を防ぐうえで大変有意義であり、当該教員の受け入れ環境を整え、変調の早期発見に努めることが重要である。

❷フレッシュ教員をどう支えるか/同僚性のある教職員集団の育成

京都市教育相談総合センター専門主事  林 まゆみ

★校内の教職員間に同僚性を育むことで、何でも相談できる雰囲気が醸成され、チームとして子どもを支援していけるような教職員集団を形成していくことができる。
★年度初めに大切にしたいことは、校長のリーダーシップと構成的グループエンカウンター(SGE)を取り入れた研修の実施で、めざす学校像の共有と教職員のモチベーション向上を促すことである。

連載

巻頭言/「チーム学校」期待の新戦力 文部科学省国立教育政策研究所長
浅田和伸
事実を伝え、意見を述べる、自ら進んで取り組む「書くこと」の指導(1)本連載のグランド・デザイン 筑波大学教授
島田康行
文部科学省初等中等教育局教科書調査官(体育)
渡辺哲司
読解力の育成(1)連載のねらい 「指導と評価」編集部
「指導と評価」編集部
教育の窓(48)櫻井茂男著『思いやりの力-共感と心の健康-』 福井県立大学教授
黒田祐二
いまどきの特別支援教育(1)「特別支援教育」の「今」と「明日」 文教大学教授
小野里美帆
ガイダンスカウンセラーの挑戦(1)未然防止のガイダンスカウンセラー 一般社団法人 日本スクールカウンセリング推進協議会理事
加勇田修士
「概念」を教える・学ぶ(12)概念の授業タクティクス設計の訓練プログラム 東京学芸大学名誉教授
河野 義章
新型コロナウイルス状況下における全国の学校の「主体的・対話的で深い学び」の動向(前編)会話禁止の中での授業づくりの模索 麻布教育研究所シニアフェロー
永島孝嗣
生徒指導は人間関係づくりから 生徒指導困難校に校長として着任して 福岡教育大学・九州栄養福祉大学非常勤講師(元福岡市立長尾中学校長)
岸川 央
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