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特集
❶変わる高校教育/高校新教育課程のポイントと円滑な移行に向けて
★高等学校教育の特色は学科と課程の組合せを前提に、教育課程が編成されることである。また、単位制および、履修と修得が区別されていることも特色である。
★新教育課程については、高等学校教育の共通性にかかわる必履修科目の範囲や単位数に変更はない。一方、長年の教育実践の課題や社会の変化への対応等を背景に、多くの教科の科目構成が改められた。小・中・高等学校を見とおした教育実践が求められている。
❶変わる高校教育/観点別評価導入の経緯と実施上の留意点
★高校での観点別評価は、大学入学共通テストでの記述式の導入と連動するはずであった。残念ながら記述式の導入は直前に断念されたが、現在の日本の全般的な地盤沈下から立ち直るには、高校での観点別評価を充実させ、思考力や判断力・表現力を育成することに本気で取り組むことが必要である。
❶変わる高校教育/新学習指導要領の実施に向けて-大阪府における「『観点別学習状況の評価』実施の手引き」の作成-
★新学習指導要領の趣旨を実現するためには、生徒に育成すべき資質・能力がどの程度育めているかを的確に評価し、生徒の学習の改善と教員の指導の改善に生かしていく必要があります。そのために、大阪府では、改めて「『観点別学習状況の評価』実施の手引き」を作成しました。国の動き等を踏まえた手引き作成までの経緯や手引きの概要等を紹介します。
❶変わる高校教育/高校教育の変革を授業改善のチャンスに
★2015年からの高大接続改革にひきつづき、高等学校(以下、高校)では、主体的・協働的な学びへの転換が図られてきた。本稿では、2022年度からの新教育課程実施に向けて、①観点別学習状況の評価を実施する準備、②探究学習の充実、を中心に、普通科の進学校における取り組みを報告する。継続的に授業改善を図れるよう、PDCAサイクルを回したい。
❶変わる高校教育/探究学習を軸としたカリキュラムマネジメント-総合学科における取り組みから-
★本校のカリキュラムは探究学習を中心に構成され、実践を重ねてきたものである。生徒の学びの実感を深め、その後のキャリア形成を助けるためのさまざまな取り組みや学校の体制、実践の特性や構成、評価などを、課題や今後の展望も含めてご紹介したい。
❷ウィズコロナ時代の学校教育/ウィズコロナでの学校教育のあり方-コロナ下でも元気な学校から学ぶ-
★ウィズコロナでの学校教育のあり方は、子どもだけではなく、それを支える教師に対しても、積極的に不安への対応と承認感の獲得を日々の学校生活・教育活動にそって確実に対応することが必要である。ポイントは、「組織対応を確実に展開する」ことを前提に、「ハイリスクの子どもに先手で対応する」「すべての子ども・教師の承認感を維持していく」という取り組みを組織で行っていくことである。
❷ウィズコロナ時代の学校教育/コロナ禍で得た新常識
★コロナ禍で得たもので、使えるもの、役に立つものはこれからもどんどん使っていく。そんな発想で、教育界を含めた社会の現場では、新しいものを取り入れていく方向にあります。とくにオンラインを使用した取り組みによって身近な人たちだけでなく、広くつながることが可能です。北海道内はもちろん、ほかの自治体とオンラインでつながることによって交流し、関係を築いていく「新常識」を獲得します。
❷ウィズコロナ時代の学校教育/特別な支援を要する子どもがコロナ禍から受けている影響
★コロナ禍は子どもたちにストレスを与えていますが、とりわけ特別な支援を要する子どもたちは、感染状況によって日々変化する学校生活に対応していくのがむずかしく、大きな負荷を受けています。
★ソーシャルディスタンスを保つ生活によって対人トラブルは減っているものの、かかわりの中から対人関係を学ぶ機会が失われています。かかわりの苦手な子どもたちが、今後、集団活動の苦手意識をどのように克服していくかが課題です。
❷ウィズコロナ時代の学校教育/不登校・保健室登校への対応のポイント
★不登校の問題から、学校が潜在的にかかえるさまざまな課題が見えてくる。子ども自身や家庭にだけ原因帰属させず、また一教師の価値観によらずに、学校全体で対応のベクトルを合わせることが求められる。
★教室復帰への支援では、①教室に行けない原因分析、②関係者の役割分担、③復帰に向けた目標の共有、がポイントとなる。予防的な対応には教員研修が欠かせない。
❷ウィズコロナ時代の学校教育/ウィズコロナ時代の不登校支援への提言-SMSの実践から-
★令和2年度の不登校児童生徒数は、新型コロナウイルス感染回避もあって過去最高となった。本稿ではスクールカウンセラー(SC)として、不登校生対応を行う筆者が、学校携帯電話のSMS(文字連絡)の実践を紹介する。不登校生は、登校時の身体症状など苦痛を呈しやすいがつながりは求めている。今後は、GIGAスクール端末を使用した関係作りが望まれる。
❷ウィズコロナ時代の学校教育/ICTを活用した対話のある授業-1人1台端末で協働的な学びをつくる-
★1人1台端末の特性を生かした協働的な学びをめざし、小学校1年生の生活科、学級活動、2年生の学級活動、3年生の理科での実践を紹介する。
★写真で記録したりスライドで画像を共有したりすることで子どもの学習意欲を高めた。アンケート結果を即時共有したり、ジャムボード(スマートディスプレイ)の共有ページや付箋等の機能を活用したりすることで、ふれあいとつながりをつくった。
巻頭言/教育カウンセリングで拓くウィズコロナ時代の学校教育
連載
カリキュラム・マネジメント⑴中学校英語①用語の理解と具体的な方策の第1歩 | 大阪成蹊大学教授 米田 薫 |
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事実を伝え、意見を述べる 自ら進んで取り組む「書くこと」の指導(13)「国語」教師の仕事とは-駒形・杉本・大内各氏の報告を読んで- | 筑波大学教授 島田康行 |
読解力の育成(13)説明的文章における系統指導-フレームリーディングで読解力を育てる | 昭和学院小学校長・前筑波大学附属小学校教諭 青木 伸生 |
真正の構成的グループエンカウンターによる学級づくり⑴教育カウンセリングを生かした学級づくり | 東京都公立中学校主任教諭 加藤 みゆき |
学校コミュニティ危機への緊急支援⑴学校コミュニティ危機とは | 九州産業大学 窪田由紀 |
学びを広げる・学びを深める(10)連載をおえるにあたって | 東京学芸大学名誉教授 河野義章 |
新/教育統計・測定入門(1)連載の目的と測定・統計の基本 | 法政大学教授 服部 環 |
新しい教育評価の動向/主要論文の概説(63)R・サドラー「指導目標や評価基準を細分化する危険」2007 | 教育評価総合研究所代表理事 鈴木秀幸 |