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特集
❶協働×ICT/ICTを協働的な学びに生かす
★協働的な活動のねらい、学習課題や情報端末の考え方についてまとめた。特に協働的な活動を行うためには、子供一人一人に学習課題を設定することや、子供が各自の必要性に基づいて、それぞれのタイミングで他者参照などを繰り返し行えることが重要である。これらの前提として、GIGAスクール構想が示すICT環境を構築すること、教師が校務などを通してクラウド活用に慣れることが必要となる。
❶協働×ICT/協働学習で用いるICT活用の実践例
★協働学習のポイントは、子どもたちの「知の相互作用」を起こすことである。ICTの特性を考えると、協働学習においては以下のメリットがある。①クラウドを活用した情報の共有、②インターネットの情報の収集と交流、③PBLによる学習の個性化。①②は日常的に行う必要がある。③は協働的な学びと個別最適な学びを一体的に充実させることができる方法である。
➊協働×ICT/一人一台端末+クラウド環境をフル活用した協働的な学び
★25年前に校務の情報化を開始した愛知県春日井市では、以前から授業でICT活用が進んでいました。今回整備されたGIGA環境でも、校務での活用から始めました。授業でも一人一台端末とクラウド環境をフル活用することにより、今では授業スタイルが教師主導から児童生徒中心に変わってきました。また、児童生徒の活動が複線化し、教室内で個別と協働の活動が同時に見られるようになってきました。
❶協働×ICT/GIGAスクール時代の教員研修について
★研修時間の不足という課題に対処するため、研修の目的を再確認し、体験的・実践的な研修を行うこと、また、試行錯誤の姿勢とアジャイルな考え方を取り入れ、研修プログラムを柔軟に見直すことなどが重要です。教育委員会はこれらのアプローチを推進し、先生方のスキル向上と充実した教育環境の実現に取り組むべきです。
❶協働×ICT/教育DXの推進
★文部科学省では、個別最適な学びや協働的な学びのため、教育DXの推進が重要と考え、デジタル技術とデータを活用して、知見の共有と新たな教育価値の創出を目指している。主な取組は、①教育データの標準化(共通ルール)、②MEXCBT等の基盤的ツールの整備(共通ルール)、③教育データの分析・利活用の3つであり、今回は基本的な考え方から、各取組の現状・方向性を示す。
➋学校教育と子どものウェルビーイング/思春期になぜ自尊感情が下がるのか?
★現在、教育現場では、子どもたちの自尊感情の低下が問題視され、それを向上させるための取組が多くなされています。しかし、発達心理学的にみれば、思春期に自尊感情が低下するのは、一般的な現象です。本稿では、一見、否定的にみえるこの現象の背後にある発達に注目し、大人にできることを考えたいと思います。
➋学校教育と子どものウェルビーイング/「本当の自己肯定感」の正体と育み方
★自己肯定感は、誰にとっても大切な心の特性です。それは、健康で適応的な(ウェルビーイングに満ちた)生活には欠くことができないからです。
★しかし、この特性には誤解が多く、間違った育成方法もよく行われています。「本当の自己肯定感」とは何なのか。本稿では、その正体を明らかにし、その育成方法の在り方と方法を紹介します。
➋学校教育と子どものウェルビーイング/子どもにとってのウェルビーイングとは
★昨今の教育現場では、ウェルビーイングという言葉をよく耳にするようになりました。本稿では、まず、ウェルビーイングとは何かについて概観したうえで、筆者らが実施した子どものウェルビーイング(幸福感・不幸感)に関する研究の結果を紹介し、子どものウェルビーイングを育むために大切なことについてまとめてみたいと思います。
➋学校教育と子どものウェルビーイング/教師がウェルビーイングを確保し向上させるということ
★ウェルビーイングは、自己と向き合い、意味ある人生を希求するものを意味します。
★教師のウェルビーイングの確保と向上には、①省察的観察で「教師としてやれているという感覚をもてているか」を意識すること、②教師が成長実感を得られる心理的安全性のある協働的な職場環境を構築すること、が大切です。
➋学校教育と子どものウェルビーイング/子どもの自尊心とウェルビーイング-文化社会心理学の視点から-
★子どもの自尊心とウェルビーイングが密接に関連することは明らかであるが、自尊心や自己肯定感の高低は、文化とどのように関連するのかという点については、議論の余地がある。
★本稿では、自尊心(自尊感情ともいう)と自己肯定感をほぼ同義の概念として扱いつつ、文化社会心理学の視点からひも解く(自己肯定感は自分の否定的な側面も含めて自分を受け容れて愛する意味合いをもつ)。
➋学校教育と子どものウェルビーイング/教師のウェルビーイングと援助要請
★教師のウェルビーイングは、子どもたちや学校全体のウェルビーイングの向上においても重要である。本稿では、教師のウェルビーイングを高める工夫の一つとして、教師の職場における援助要請をとりあげる。教師が職場で相談しあうことは、教師個人の精神的健康や専門性の向上だけでなく、周囲の教師や学校全体のウェルビーイングの向上にもつながると考えられる。
連載
巻頭言/ブーカ(VUCA)の時代によせて | 前東京成徳大学教授、一般社団法人スクールセーフティネット・リサーチセンター代表理事 田村節子 |
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目標準拠評価を教育に生かす(16)国語の評価④-簡単な評価基準を詳しい評価事例集で補完 | 教育評価総合研究所代表理事 鈴木秀幸 |
算数科で育てる「思考・判断・表現」する力(4)/角の関係に着目し、筋道立てて考える力を育てる活動 | 明星小学校副校長・前筑波大学附属小学校副校長 夏坂 哲志 |
読解力の育成(小学校実践編)(4)/思考の系統を意識した説明文の授業づくり-小学校高学年 | 筑波大学附属小学校教諭 青山由紀 |
いま必要な校内研修⑸/教員との効果的な連携ができる特別支援教育支援員の学びやサポート | ディスレクシア協会名古屋(元小学校教員) 粕谷美喜江 |
「叱る」を考える⑸学校現場における<叱る依存>の落とし穴 | 子ども・青少年育成支援協会 村中直人 |
教科書をひらいて授業を創る(16)響きとリズムのイメージを喚起し、時空を超えて音楽文化への扉を開く | 東京藝術大学教授 山下薫子 |
「あきらめる」を肯定的にとらえる⑸/「ひきうける」ことからはじめる | 十文字学園女子大学准教授 永作 稔 |