月刊誌 指導と評価

2022年 10月号
  1. 2022年 10月号 vol.68-10 No.815  定価:450円
特集
➊教師のキャリアデザイン➋コーチングを教育に活かす
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特集

特集➊教師のキャリアデザイン/人との出会いと出来事で動いた教員人生

埼玉大学・神奈川大学・早稲田大学大学院非常勤講師、元筑波大学附属中学校主幹教諭  肥沼 則明

★筆者の教職キャリアの多くの部分は、複数の人との出会いによるものです。
★筆者の教員人生には、生徒指導に苦労した時代、とまどいながらもやりがいを見つけた時代、教師としての充実期がを過ごした時代がありました。
★長い教員生活の間には、自分の意志とは関係なく人生を左右するような出来事に出合うこともありました。

特集➊教師のキャリアデザイン/高校教師としてのこれまで・いま・これから~未来とつながる場をめざして~

筑波大学附属坂戸高等学校教諭  荒木竜平

★もともと教員志望でありながら、大学からストレートに教育現場に入ることには抵抗があり、民間企業での数年間の経験を経て高校教員となりました。
★進学校での受験教育にやりがいを感じつつも、教職を志した原点である「社会」とつながる教室実現への想いがしだいにつのります。
★その一方で、答えのない問いに最適解を模索する場を部活動に求め、ラグビーを通した人づくりにも取り組んできました。
★そのときどきで、目の前の教育課題に全力で向き合いながら、いまの自分があります。

特集➊教師のキャリアデザイン/しんどくても好きだからがんばれる~民間企業から教職への転身~

貝塚市立東山小学校長  和中克仁

★民間企業でやりがいのある仕事やよい仲間に恵まれて楽しい会社員生活を送っていたものの、40歳を目前に教職の世界へ転じることになりました。ゼロからスタートした教職キャリアは、しんどいこともたくさんありましたが、先輩や同僚に支えられながら、日々勉強の心構えで中学校、教育委員会、小学校の職場を経験してきました。

特集➋コーチングを教育に活かす/子どもの学びを未来に進化させるための関わり

別府大学客員教授  佐藤敬子

★新学習指導要領で掲げられる3つの資質・能力のうち、「学びに向かう力、人間性等」に関わる具体的な評価観点である「主体的に学習に取り組む態度」の育成に注目したい。
★人生100年時代といわれるいま、将来子どもたちをとりまく環境がどう変化しても対応できる能力を醸成する必要がある。
★学校教育での学びを自己実現に向けて進化させるために、コーチングの理論とスキルを紹介する。

特集➋コーチングを教育に活かす/カウンセリングとコーチング~共通点と相違点~

神田外語大学教授  武田明典

★教師によるカウンセリングでは、自己の価値観をいったん脇に置き、傾聴・自己一致・受容・共感の姿勢で児童生徒の悩みに寄り添うことが重要である。児童生徒は、自分が受け入れられているという安心感とさまざまな気づきが得られる。
★教師によるコーチングでは、個々の児童生徒を尊重し、潜在能力や可能性を見いだし、それらを引き出す。効果的な話しかけ技法により児童生徒がエンパワーメント(自分らしさを発揮)される。

特集➋コーチングを教育に活かす/学級づくりに活かすコーチング

京都教育大学附属桃山小学校教諭  若松俊介

★筆者が心がけている「子ども主体の学級づくり」の指導や支援には、コーチングの考え方と重なる部分が多い。
★子どもたちが「自分ごと」として自ら考え行動できるようになるために、教師には質問・傾聴・承認を大切にし、子どもたちの試行錯誤を見守り、支える姿勢が求められる。

特集➋コーチングを教育に活かす/コーチングとICTを活かした実践

成城学園初等学校教諭  秋山貴俊

★「個別最適な学び」と「協働的な学び」の実現には、ICTの効果的な活用と、コーチング的なアプローチが必要である。
★子供への1対1のコーチングを含め、ICTを活用することで学校現場におけるコーチングの可能性は今後より発展していくと考える。

特集➋コーチングを教育に活かす/コーチングを活かしたキャリア教育

ユマニテク短期大学学長  鈴木健生

★コーチングは信頼関係を築くための対話の教育技術であり、肯定的人間観に支えられた「信念」が伴って初めて効果を発揮する。
★新学習指導要領が求める「主体的・対話的で深い学び」やキャリア教育を実現するという観点からも、この「対話の教育技術」はますます重要になってくる。

特集➋コーチングを教育に活かす/若手教師を支えるメンタリング

横浜市立大鳥小学校主幹教諭  玉虫麻衣子

★メンタリングは、メンティ(学び手)の課題意識を高め、課題解決への自信をつけるために、メンター(支援者)と共に学ぶ手法です。本稿では、「経験学習モデル」にそって筆者が職場の同僚と一緒に取り組んだメンタリングの事例を通して、メンタリングのプロセスとその効果をお伝えします。

連載

巻頭言/コーチングの理論とその活用~問答型コミュニケーションの意義を踏まえて~ 北翔大学学長
山谷敬三郎
カリキュラム・マネジメント⑹小学校算数③-「基本の考え」を柱とするカリキュラム- 明星小学校副校長・前筑波大学附属小学校副校長
夏坂 哲志
目標準拠評価を教育に生かす⑹簡単すぎる評価基準-オーストラリアとの比較(社会科) 教育評価総合研究所代表理事
鈴木秀幸
事実を伝え、意見を述べる 自ら進んで取り組む「書くこと」の指導⒆「心幹」を育む「書かせる指導」の指導内容とクラス全体としての効果  熊本県立鹿本農業高等学校 進路指導主事兼食品科学科主任
宮田晃宏
読解力の育成⒅批判的に読む 主張を吟味する-主張・根拠・規則(論拠) 「指導と評価」編集部
「指導と評価」編集部
真正の構成的グループエンカウンターによる学級づくり⑺中学校での取組 三重県伊賀市立城東中学校教諭
小林優子
大阪成蹊大学教授
米田 薫
教科書をひらいて授業を創る⑹「やまなし」(宮沢賢治)の授業をデザインする 山口大学大学院教育学研究科教授
岸本憲一良
新/教育統計・測定入門⑷2変数の関係の強さ 法政大学教授
服部 環
自己理解と積極性を促すキャリア教育⑶やりたいこと、なりたい姿を明らかにする 秋田県立大学准教授
渡部昌平
データで見るコロナ禍の学校⑶共同体で乗り切る日本の学校 日本教育カウンセラー協会理事
藤川 章
教育の窓 深い理解を導く予習のすすめ⑶-授業での目標をいかにして意識させるか 日本大学教授
篠ヶ谷圭太
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